加藤 小遥

中学時代から吹奏楽部に入っており、高校時代は120名ほどの部員をまとめる部長も務めました。その時の、人が悩んだり、一致団結したりするという人間関係の大切さを感じた経験がきっかけで、心理学に興味を持ちました。心理カウンセラーのような一対一のコミュニケーションだけでなく、心理学について多様な側面から学びたいと考えて選んだのが、愛知淑徳大学の心理学部です。愛知淑徳大学の学修領域には「生理・認知心理学」「発達心理学」「社会心理学」「臨床心理学」があり、1年次はすべての領域の基礎的な知識と心理学の研究方法を修得します。別々の領域のため、それぞれ独立した学びだと思っていたのですが、ある課題を通して、幅広くさまざまな領域を学んでこそ本当の意味で心理学の知識が身につき、人の役に立てると実感しました。
それは、トラブルを起こす子どもを事例に、どういった支援をすべきかをゼミで検討した時でした。子どもをケアする際に大切なのは、その行動そのものに対処するのではなく、背景や理由を探ること。その行動の原因がものごとを認識する仕組みにあるのではないかという視点だと生理・認知心理学、幼少期の家族関係に何かないかと考えるなら発達心理学、友人など生活環境の視点なら社会心理学、そして本人と向き合って話すためには臨床心理学の領域の知識が必要になります。なぜ愛知淑徳大学心理学部では、最初に4領域すべてを学ぶのか。その答えを実感することができました。
心理学部は実習の機会も多くありました。公認心理師のカリキュラムを履修していたため、病院や保育園、不登校児が通う施設、児童発達支援センターなどでの実習を経験。児童相談所でのボランティアも続けてきました。それらの体験を通して感じたのは、子どもの頃の家庭環境や生活環境が将来にわたってその方の人生に大きな影響を与えるということです。そこで、児童へのケアができる児童相談所で働くことを志し、公務員を志望。心理職として、主に名古屋市の児童相談所で勤務する予定です。これまでに講義や実習で培った心理学の幅広い知識を活かし、子どもやその環境と向き合い、より良い将来へとつなげられる人をめざします。

2024/07/09

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